技術の衰退なのか技術の未熟さか [ひとりごと]
某発電所の事故。あせって、海水注入などするより非常用発電機か仮設電源を復旧させて本来の冷却を行うべきではなかったのだろうか。臨界ではない状態なら容器は耐えられたはず。
そもそも高熱源のある密閉空間に低温水を注入すると蒸気爆発を起こすのはわかりきっていたはずで、発電所の技術者なら当然知っていたはず。結局何の根拠もない上の指示には逆らえなかったということか。近年の技術者の影響力の低さの悲しいことといったら。
挙げ句の果てに放射能を含んだ水蒸気を付近にばらまくハメになった。だいたい放水ごときで、十分な冷却などできるわけがない。結局は、冷却設備の復旧の足かせになったにすぎない。まあ結果論だけど。
だいたい、ここ数年、原子力事故が何度も起きていて、主な原因が施設の老朽化と操作ミスと点検の簡略化なわけで、早い話、安全を切り売りしていたのだ。
あくまで噂だが、数年前からベテラン技術者が危険さゆえ現場を去っていたとのこと。 今回は特別といえば特別だが、いずれ大規模な事故が起こっても不思議ではない状況だったかもしれない。
現場技術者の不在はあらゆる製造業に及んでて、設計は外注、部品製作も外注、何をするのかといえば、売るだけ。ほとんど商社と変わらないメーカーが目立つようになった。
そうなるとどの製品も似たり寄ったりだし、コスト削減で外注下請けをたたくわけで、いいものなんてできないわな。技術立国と言われたのは遠い昔の出来事である。
2011-03-23 01:12
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